どうも、kuronoです。
今回は、Steamで2025年8月15日に発売予定の『ステラーコード』のデモ版プレイレポートになります。
デベロッパーは、日本の同人サークル・Fragaria(フラガリア)。
既にSteamで『イハナシの魔女』をリリースしており、好評を博しています。
パブリッシャーは、Fragaria、Studio CAGE、Seikei Production(成蹊プロダクション)。
<FragariaのHP>
<Fragariaの公式X>
ゲーム概要
ゲームのジャンルは、SFミステリービジュアルノベル。
主人公兼語り手である佐藤大地を中心に、3ヶ月前に突然できた義妹・瞳や、大地の通う大学の工作室管理人である川島桃子らが、身の回りに起こっている奇妙な現象を調査していきます。
しかし、その原因は宇宙からの飛来物で――という内容。
デモ版の内容
義妹との出会い
主人公・佐藤大地は、大学(多分モデルは筑波大学)の工学部4年生。
義理の妹である『瞳』を空港で出迎えることから、全てが始まります。

彼女の目的は兄妹仲良くしている様子を写真に収め、両親(特に実母)を安心させること。
そのため、早速ツーショットを撮って来るぞ! 因みに、大地は全く女性慣れしておりません!!
顔が真っ赤になります!!! 私もこうなるでしょう!!!!

瞳は、仲良しアピールのために義理の兄である大地の予定についていこうとするが、大地には予定があった。
卒論の研究である。
そのため、大地と瞳は、大地が通う山ノ上大学にやって来ます。
大地の卒論は、人工衛星に関する研究。
しかし、肝心の人工衛星との通信が10日前から失敗している現状。
このままでは、卒論が完成しない。(怖い)
そこで、実は理系だった瞳の提案もあり、山際で電波に干渉している物がないか、探索しに行くことに。
ここで瞳が語る『仮説があるなら確かめればいいだけ』は、良い信条だと思いました。

この瞳の提案に乗って山に行くことが、物語を動かし始めます。
卒論が進まない2つの原因
大地が大学近くの山中で見つけたのは、謎の金属製ボトル。

これを持ち帰ると、今まで起きていた山際での通信失敗がなくなります。
やったー! これで卒論研究ができると思いきや、翌日には新たな原因で通信が失敗します。
それは、通信速度の低下。
検証の結果、『電離層』という地上と宇宙の間の空間に周波数異常が発生しているのでは、と仮説が立てられます。
その説明時に描かれる瞳の図は、すごくファンシー。

そして、ここで判明する新事実。
人工衛星と通信失敗する原因は、2つあった。
1つは、通信速度の低下。つまりは周波数異常。もう1つは、謎のボトル。
という訳で、大地と瞳は謎のボトルを調査しに、一旦大地の部屋へ向かいます。
カーペットの凹凸
そこにあったのは、明らかな異常。
謎のボトルを置いていたカーペットが変質し、謎の凹凸が刻まれていました。

何故カーペットに凹凸が刻まれたのか?
その謎を解明すべく、2人は大学の工作室へと向かいます。
工作室の管理人・川島桃子(通称・桃ちゃん)の協力もあり、カーペットに刻まれた凹凸はビットであり、つまりはデータであることがわかります。

カーペットに刻まれたデータって何だよと思いながらも話は進み、結果3つのファイルに分かれていることが分かります。
その内1つは、天文分野で用いられる画像フォーマット『FITS』で解読できました。
その正体は、何と火星の写真!!
しかし、ここで疑問が3人の中に生じます。
誰が、何の目的で、このボトルに火星の写真を入れたのか?
そこで、もっと詳細な情報を得るために、瞳の伝手を当たることに。
瞳の正体
いや、伝手ってJAXAかよ!?
しかし、1回目は守衛さん&職員にあえなく追い返されます。
すると、外務省経由で圧力を掛ける瞳。お前、何者だ!?
2回目のJAXA訪問時には、前回追い返してきた職員自ら声を掛けてきます。
実は、瞳はノーベル賞を確実視されている天才だったのだ!!
そういえば、目立たないように空港でも帽子とサングラス掛けて、変装していたなあ……

外務省経由で圧力を掛けたこともあり、第一研究ユニットの富田との接触に成功します。
富田氏曰く、山ノ上大学があるT市(モデルは茨城県つくば市?)を中心に異常が発生しているとのこと。
更に、政府関係者は未知の戦略兵器の可能性を疑っているようだ。
3つの周波数を探れ!
進展がなかったJAXA訪問。そのため、翌日に大学の電波暗室を借りて、謎のボトルの周波数を計測することに。
周波数のピークを調査すると、ピークは3つ。
これを周波数割当表に照らし合わせると、GPS・周波数変調した謎のビット・FITS(火星の写真)の3種類であることがわかります。
その中の周波数変調した謎のビット。
この正体は、何とググると分かります。(これビックリした)

その正体は、アレシボ・メッセージ。いわゆる、宇宙へのメッセージというやつです。

という訳で、アレシボ・メッセージ風に謎のビットを図に表すと、下の画像の通り。

何だこれ?
しかし、伝えたいであろう部分は、上の画像でカーソルを合わせた所。
どうやら、場所を伝えたいのではないか、と推測されます。
場所としては、500光年先の座標。しかし、そこに天体はありませんでした。
残る1つの周波数、GPSについては識別コードがわからないので、解読ができない。
そこで桃子の知り合いに頼み、ボトル自身の特性から調べて、別角度から考えることに。
ボトルの素材はヘリウム!?
桃子の知り合いとは、JAXAの職員である中野芽衣。
彼女は物性に詳しく、ボトルが何で出来ているのか調べてもらえることに。
しかし、そこで判明する驚愕の真実。

このボトル、金属のヘリウムで出来ていました!!
……ん? ヘリウムって気体では?
筆者が理解できないのでざっくり説明すると、滅茶苦茶圧力を掛けた状態で絶対零度にしないと固体にならないらしい。
要は、常温の状態で固体化・金属化しているこのヘリウムのボトルは、本来は不可能な存在であるということ。
結局、ボトルは芽衣にこのまま調査してもらうことになりました。
謎の人物からの手助け
調査が行き詰った大地たち。
そこに、大地のスマホへSMSが送られてきます。

正体不明。だけど、ボトルの存在を知っている謎の人物。
助けとして送られてきた『鍵』となるコードは、GPSの識別コードでした。
しかし、その識別コードは『Pコード』と呼ばれるアメリカの軍事用機密コード。
やばい、アメリカの捜査機関に目を付けられる!?
その前に、ボトルの謎を解いてしまいましょう。
瞳がネットから拾ってきた地図アプリで示されたGPSの場所は、最短で513㎞の地点があるだけ。

0㎞地点はどこなのか? 考えた結果、上空513㎞の地点。ここがGPSが示している場所だと結論付けます。
そうすると、ここまで遊んできたプレイヤーは勘付くでしょう。
そこは即ち、大地が研究している人工衛星が通っている高さであり、『電離層』に当たると。
解いていない暗号
火星の写真・遠く離れた天体の存在しない宇宙座標・上空513㎞の電離層。
これら3つの情報は、なぜ金属のヘリウムのボトルに入れられていたのか。誰が入れたのか。
それを解くために、まだ未解読の暗号を解いていきましょう。
その暗号とは、下の画像における左上部分。

これを時刻と仮定した時、この暗号を送って来た者の正体がわかります。
ボトルの持ち主
瞳は、今まで解き明かしてきた情報から、1つの結論に至ります。
このボトルの持ち主は、人間を知らない。
だからこそ伝えたい情報を、人間が能動的に発信していた周波数であるJWST(NASAの宇宙望遠鏡)・アレシボメッセージ・GPSの3種類を利用して送って来たのです。
そしてその順番は、500光年先の宇宙→火星→513㎞上空の宇宙という順番が正しく、地球までの旅の記録でした。
誰の旅の記録か。そう、それは今513㎞上空にいる誰か――地球外知的生命体である。
大地と桃子は信じられない様子でしたが、瞳の理論はぐうの音も出なくなる程に理路整然としており、地球外知的生命体の可能性を示唆しています。
ここで、瞳の『仮説があるなら確かめればいいだけ』という信条が活きてきます。
513㎞上空の宇宙にいるかもしれない地球外知的生命体に、交信を試みることに。
結果は、是非体験版・製品版で確かめて下さい。

資料の確かさ
このゲームを凄いと感じたのは、資料がしっかりしてる!
そこまで難しくはない謎解きが本作では用意されているが、そこのヒントとして用意されている資料が物凄くしっかりしている。
大事なことなので、2回同じことを言いました(笑)
宇宙に関する資料としての出展元が、重力波オープンサイエンスセンター(GWOSC)やNASAといった国際的機関なことが、資料がしっかりしていると感じる理由なのでしょう。
周波数割当表も、日本の総務省からデータを引用した物です。
更には、技術アドバイザーとして、JAXAからのスタートアップ企業である株式会社天地人が加わっています。
どうやって参画してもらったんだろう……?
ともかく、資料が確かな出どころから提供されていることもあり、プレイヤーが宇宙について詳しくなくても、宇宙についての謎を考えることができるし、現実感を与えてくれます。
製品版で楽しみな点
未登場の人物
体験版は十分面白かったですが、メインキャラクターと思われる2名がまだ登場していないのが気になります。
もしかしたら、警察や役人側かなと思っているのですが、製品版での登場が楽しみです!!

最後に
以上でデモ版レポートを終えるが、かなり楽しみな作品で発売が待ち遠しい。
投稿が当日ギリギリになってしまいましたが、ビジュアルノベル好きにはオススメの作品です。
それでは、また次回!!